大学院 国際関係研究科 国際関係研究専攻Graduate School of International Relations Course of International Relations Studies

高度な専門性を養成し国際社会へ貢献

世界が直面している諸問題は、政治・経済・文化等の複雑な要因から構成されています。これらの問題に対して有効な解決策を導くには、社会科学・人文科学の成果を結集した総合的・学際的な研究が必要です。このような認識のもとに新領域の国際関係研究を確立し、地域研究を行い国際関係に精通した研究者として自立した研究活動を行うために必要な、高度の研究能力およびその基礎となる豊かな学識を備え、国際社会に貢献できる人材を養成します。

特別研究指導内容・方法、年間スケジュール

1
年次
時期 内容 研究指導概要
4月~ 特別研究指導教員による研究指導及び論文指導
  1. 院生の研究計画に基づき,研究する上で,何が課題かを見出し,どのような指導が必要なのかを明確にする。
  2. 研究テーマにあった資料・情報入手の仕方や研究方法についてともに考える。
2
年次
時期 内容 研究指導概要
4月~ 特別研究指導教員による研究指導及び論文指導
  1. これまでの研究を振り返り,当初の計画通り進んでいるかをチェックする。
  2. 計画の修正が必要ならば,どのように変更することが望ましいかをともに考える。また,より具体的な研究方法・研究計画のための助言と指導を行う。
3
年次
時期 内容 研究指導概要
4月~ 特別研究指導教員による研究指導及び論文指導
  1. 前年度までの研究から,どの程度進捗したかを確認する。
  2. 研究がうまくいかない場合は,困難な点を聞き,相談に応じる。また,博士論文執筆に必要な条件等を確認し, それらの要件を満たすにはどうしたらよいかを考えさせ,質問や相談に応じる。
学位(博士)論文提出の旨,特別研究指導教員への申出 論文提出の旨を特別研究指導教員を経て,教務課へ申し出る。
6月 学位(博士)論文提出届提出 論文提出届出を特別指導教員を経て,教務課へ提出する。
学位(博士)論文予備試験実施の審議 大学院専門委員会及び大学院分科委員会にて予備試験実施を審議する。
予備試験申請手続書類提出 履歴書,博士論文研究計画書,推薦書を教務課へ提出する。
7月 学位(博士)論文予備試験 外国語(筆記),専門領域(筆記)及び予備面談を実施する。
学位(博士)論文予備試験結果の審議 大学院専門委員会及び大学院分科委員会にて予備試験結果を審議する。
学位(博士)論文予備試験結果の通知 予備試験結果の合否を院生及び特別研究指導教員に通知する。
11月 学位論文申請に係る書類の提出 学位申請書,履歴書,論文目録,論文,論文の内容の要旨等を特別研究指導教員を経て,教務課に提出する。
学位論文査読者の決定 大学院専門委員会及び大学院分科委員会にて論文査読者の決定を審議する。
12月 学位論文審査開始 論文査読者による論文審査を行う。
1月 最終試験実施
(公聴会に代えることが可)
公聴会で助言と指導を行う。
提出された論文を中心に口頭試問をする。最終試験は,公聴会に代えることができる。
2月 学位の授与について審議(修了判定) 大学院分科委員会にて学位の授与について審議する。
3月 学位記授与式

先行研究が少ないからこそ難そ難しく、やりがいがある

王 朝平
国際関係研究科 国際関係研究専攻 博士後期課程2年
河野 美好 さん

「太平洋戦争期における戦死者の収容と慰霊」をテーマに、国内外の遺骨収集や慰霊に関する分野を文献やフィールドワークを中心に研究しています。きっかけは、近代日本の軍事・政治を研究テーマとする淺川ゼミナールでした。戦没者の遺骨収集事業の手助けをしたいと思い研究を開始。博士前期課程修了までの2年間では短く、もっと追求したいと思い博士後期課程へ進学しました。この分野は先行研究が少ないため、知識を深めることが難しいのですが、本大学では他学部の授業を受講できる「相互履修制度」を活用することで、幅広い知識を得ることができます。以前は、文理学部の考古演習を受講し知見を広げてきました。遺骨収集事業は、戦後80年近く経過した現在も行われています。今後の遺骨収集事業において、歴史資料などを活用することで、戦死者に関する情報を引き出すことができるのではないかと私は考えています。道のりは険しいですが、その分大きなやりがいを感じます。修了後は、研究を続けながら遺骨収集事業に貢献していきたいです。