大学院 国際関係研究科 国際関係研究専攻Graduate School of International Relations Course of International Relations Studies

高度な専門性を養成し国際社会へ貢献

世界が直面している諸問題は、政治・経済・文化等の複雑な要因から構成されています。これらの問題に対して有効な解決策を導くには、社会科学・人文科学の成果を結集した総合的・学際的な研究が必要です。このような認識のもとに新領域の国際関係研究を確立し、地域研究を行い国際関係に精通した研究者として自立した研究活動を行うために必要な、高度の研究能力およびその基礎となる豊かな学識を備え、国際社会に貢献できる人材を養成します。

学び・博士論文提出までのステップ

1
年次
  • 主たる専攻分野の授業科目を履修
  • 他の専攻分野の授業科目を履修
  • 研究指導教員の特別研究指導
  • 研究テーマの決定(4 月)
  • 研究指導教員による博士論文指導(4月~)

2
年次
  • 主たる専攻分野の授業科目を履修
  • 研究指導教員の特別研究指導
  • 研究指導教員による博士論文指導(4月~)
  • 博士論文構想構築(4月~)

3
年次
  • 研究指導教員の特別研究指導
  • 研究指導教員に博士論文提出の申し出(6月)
  • 予備試験実施(7月)
  • 博士論文執筆の可否(7月)
  • 博士論文提出(11月末日)
  • 博士論文審査(12月~1月)
  • 公聴会・最終試験(1月)
  • 課程修了の可否審議(2月)
  • 学位(博士)の授与(3月)

持続可能な社会に向けた、中山間地域保全の新たな取組

王 朝平
国際関係研究科 国際関係研究専攻 博士後期課程2年
王 朝平 さん

米の食文化を持つ日本において、稲の生産は重要です。中でも中山間地域にある棚田は、食を支えるだけでなく、地すべり防止や保水機能、水源の浄化など、環境保全の役割も果たしています。しかし棚田は狭い傾斜地にあり農業機械が使えないため、耕作放棄されやすいという問題があります。私はこの棚田の保全と中山間地域の農業振興を研究テーマに据え、現地調査や文献検討を通して、農家の収益を確保しながら棚田保全をするために、最も効果がある対策を提案しようとしています。保全の方法として「棚田オーナー制度」を代表に、都市農村交流の手法が導入されていますが、高齢化や過疎化、後継者不足などの影響で成功を収めているとは言えず、集落の維持すら困難な状況です。私は教育の場としての活用や第6次産業化などの対策が、どのくらい各地域に活用できるかを検証し、持続可能な中山間地域の保全に自分の研究を役立てたいと思っています。私は日本の原風景が大好きです。将来は棚田のある地域に移住し暮らすことが夢です。