市民公開講座

Public Lectures

年に2回、上期と下期にそれぞれ数回ずつ行われる公開講座です。参加は自由、受講料は無料です。

令和6年度 下期市民公開講座のご案内

統一テーマ:
「国際情勢を考える」

概要 

■期日
2024年11月6日(水)~11月27日(水)
■時間
18時15分~19時45分
■会場
日本大学国際関係学部三島駅北口校舎
■問い合わせ先
日本大学国際関係学部 研究事務課 市民公開講座係
TEL 055-980-0808
FAX 055-980-0879
Mail ir-kouza3@nihon-u.ac.jp
■申込期日
各開講日の2日前まで
■注意事項
  1. 講師の病気、悪天候等やむを得ない事情により、講座を延期または中止することがあります。
  2. 受講許可の通知はいたしませんので、当日、直接会場にお越しください。
  3. 万一の場合(休講など)の連絡をいたしますので、「申込書」には住所・電話番号を必ずご記入願います。
  4. 本校では車・バイクの乗り入れはできません。徒歩または電車・バス等の公共交通機関をご利用ください。

講座の日程と内容

統一テーマ:「国際情勢を考える」


1回

11月6日(水)

講師 日本大学国際関係学部 教授 松本 佐保
演題 国際政治と宗教、アメリカの大統領選挙と世界情勢

2回

11月13日(水)

講師 日本大学国際関係学部 准教授 小副川 琢
演題 中東情勢の現状と展望

3回

11月20日(水)

講師 日本大学国際関係学部 教授 鄭 勛燮
演題 朝鮮半島「核」危機の歴史・現状・展望

4回

11月27日(水)

講師 東京大学先端科学技術研究センター 准教授 小泉 悠
演題 どうするロシア?!軍事化する社会とウクライナ戦争の行方

第1回 11月6日(水)
「国際政治と宗教、アメリカの大統領選挙と世界情勢」

松本 佐保

今年の11月5日に米国大統領選挙が行われ、その翌日の6日の本講演ではその結果、トランプか、ハリスかも含め、この選挙を動かしたアメリカの宗教票を解説します。トランプにはキリスト教福音派というプロテスタントの一派が政治的影響力を持っています。一方、ハリスの所属教会は、黒人の公民権運動で知られるキング牧師の直弟子ブラウン牧師によって運営されています。この二人の選挙戦の結果が世界や日本に及ぼす影響についても言及します。
またこのアメリカと深く関わるイスラエルについても、そのパレスティナとの戦争等に宗教がどう関わっているかも見ていきたいと思います。イスラエルと米国の結びつきは聖書によってしばしば説明され、イスラエルは米国にとって外交ではなく、内政であると言われます。そのことについても説明したいと思います。そして米国やイスラエルだけでなく、世界ではロシアとウクライナの戦争、またアジアでも存在する宗教と政治の問題が起きています。こうした米国や世界の国際情勢を宗教という観点から検討します。

第2回 11月13日(水)
「中東情勢の現状と展望」

小副川 琢

昨年10月以来のイスラエルとハマースの武力衝突が深刻な人道危機をもたらしているなかで、中東情勢が日本でも注目を集めています。日本は原油輸入量の9割以上を中東に依存していることから、同地域の情勢は我々の日常生活と直結していると言えます。そこで、イスラエルの動向を軸にして、敵対しているイランとの多面的な関係などを取りあげることにより、中東情勢の現状と見通しを共に考えていきます。

第3回 11月20日(水)
「朝鮮半島「核」危機の歴史・現状・展望」

鄭 勛燮

冷戦体制終結後の1990年代初期から始まった北朝鮮による核開発問題は、30年の時が過ぎている今日まで続いている。およそ30年間の朝鮮半島「核」危機の歴史は、米国と北朝鮮の間の緊張・対立の歴史でもある。本講座では、北朝鮮の核開発問題をめぐる米朝間の緊張・対立の歴史を、米朝間で結ばれた対北合意の問題点を考察しながら解説する。また、北朝鮮の核開発の現状を概観するとともに、米朝関係の現状についても解説を行う。最後に、こうした北朝鮮の核開発の歴史と現状を踏まえつつ、朝鮮半島「核」危機の展開が北東アジアの国際関係に及ぼす影響について展望を試みたい。

第4回 11月27日(水)
「どうするロシア?!軍事化する社会とウクライナ戦争の行方」

小泉 悠

ロシアによるウクライナ侵略はすでに2年半以上にわたって続いています。戦争がどのような帰結を迎えるのかについては、この間、世界中が注目してきました。
他方、今回注目したいのは、戦争がロシア社会をどう変えたか、です。長期化する戦争によって、ロシア社会は軍事化されつつあります。しかも、その軍事化は目に見えにくい、かなり巧妙なものでもあります。本講話では、「軍事化」とはそもそも何であるのかということから出発して、ロシア社会とこの戦争との関わりについて考えていきたいと思います。