市民公開講座

Public Lectures

年に2回、上期と下期にそれぞれ数回ずつ行われる公開講座です。参加は自由、受講料は無料です。

平成30年度 下期市民公開講座概要

概要

■期日
平成30年10月3日(水)~10月31日(水)の毎週水曜日
■時間
18時15分~19時45分
※開始時間が平成30年度から変更となりましたのでご注意ください。
■会場
日本大学国際関係学部三島駅北口校舎4階 N407教室
※上期とは異なりますのでご注意ください。
■申込方法
下期市民公開講座要項をご参照ください。

講座の日程と内容

統一テーマ 「交流する日本と中国-日中関係を紐解く-」


1回

10月3日(水)

講師 日本大学国際関係学部 教授 呉川
演題 文化翻訳の視点からみる日中詩歌の交流

2回

10月10日(水)

講師 日本大学国際関係学部 教授 宍戸学
演題 急増するインバウンド観光と日中の観光課題

3回

10月17日(水)

講師 日本大学国際関係学部 助教 髙橋力也
演題 万国公法の受容と近代日中関係

4回

10月24日(水)

講師 日本大学国際関係学部 教授 井上桂子
演題 日中民間ネットワークの源流-日中友好団体の歴史と作用-

5回

10月31日(水)

講師 日本大学国際関係学部 教授 陳文挙
演題 中国の「新経済」、構造変化と日中経済関係

平成30年度 下期市民公開講座のご案内

日本と中国とは、今日まで長く良好な関係を維持してきました。一時の不幸な例外を除き、両国の交流は実りあるものであり、アジアのみならず全世界にとっても、今後一層重要性を増すことが予想されます。

下期の5回に亘る連続講座では、一方的な偏見や近視眼的な熱狂に囚われることのない、相補的で複眼的な視点を獲得すべく、複数の学問領域を越えた日中の交流に光を当て、日中関係の過去と現在ならびに未来を紐解きます。第1回と第3回において、相互理解にとって不可欠な文化的・思想的交流について、第2回と第5回では、観光と経済を中心に人的・物的交流について、さらに第4回では静岡という地域性を視野に入れた民間交流について、国際関係学部の擁する多彩な講師陣に論じていただきます。

上期同様、多くの皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。

第1回 10月3日(水) 文化翻訳の視点からみる日中詩歌の交流

呉川

文明や文化の受容には「模倣→選択→変容→創造」という四つの段階がある。翻訳も現在、言語の翻訳だけでなく、多様な「文化の翻訳」を包括する概念を指すことになる。本講座では、文化翻訳の視点から、『新撰万葉集』の漢詩・句題和歌、中国における和歌、俳句の「漢訳」、そして俳句に触発されて生まれた「漢俳」の実例を取り上げながら、日本と中国の詩歌における交流の歴史と現状を概観し、解説する予定である。

第2回 10月10日(水) 急増するインバウンド観光と日中の観光課題

宍戸学

日本へのインバウンド観光が急増し、2017年には2869万人に達した。中でも中国からの735万人(15.4%増)が第一位である。世界の国際観光客到着数は2017年に13億2200万に達し、今後も増加していくことは確実で、中でもアジア地域の増加が著しい。この世界観光ビッグバン時代に、アジアにおいて中国と日本はどのような関係を築くべきか、その観光の現状と課題、今後の展望を考える。

第3回 10月17日(水) 万国公法の受容と近代日中関係

髙橋力也

「開国」以来、幕末の日本では、不平等条約の改正問題もあって、当時は「万国公法」とも呼ばれた西欧国際法の習熟に強い関心が集まった。ただ、こうした国際法の知識の移入は、最初に日本人が手にした国際法の体系書が漢語訳だったように、実は中国を経由してなされている。本講演では、近代東アジアにおける国際法との出会いを通じて生じた、日中間での文化的・思想的な交流・相互作用について論じたい。

第4回 10月24日(水)
日中民間ネットワークの源流-日中友好団体の歴史と作用-

井上桂子

1950年以降日本で成立し以後一貫して中国の外交の中枢と交流を続けている公益社団法人日本中国友好協会(丹羽会長)と、同期に成立した個別の分野で日中両国の民間交流を推進している代表的団体を取り上げ、存在、活動がどのように日中両国の平和的関係を支えているかを歴史事例からやさしく考察します。
静岡には、静岡県日中友好協会という全国でも精力的に活動し、中国との関係を繋いでいる団体があり、県下各市、町にも組織があるので地域性も出したい。

第5回 10月31日(水) 中国の「新経済」、構造変化と日中経済関係

陳文挙

最近、中国では「新経済」(ニュー・エコノミー)という言葉が頻繁に使われている。ネット通販サービスやモバイル決済、シェア・エコノミー、配車・出前アプリ、無人コンビニ、ドローン、自動運転、AI・ビッグデータ、高速鉄道等の新しい産業は、「新経済」の代表格である。その中で、ネット通販やシェア自転車、民泊、モバイル決済などの中国企業はすでに日本進出を果たしており、日本に大きなインパクトを与えた。中国の「新経済」は、中国企業の国際競争力を高めると共に中国の産業構造の高度化をも促した。一方、トランプ政権が巨額の対中貿易赤字を理由に対中貿易戦を厳しく仕掛けたため、今後の中国経済は不安定な状態に陥る可能性が高い。日中関係は政治関係の改善および人員往来の拡大により「政冷経冷」から「政熱経熱」に好転するように見えるものの、国際経済、貿易環境の急変によって悪い影響を受ける可能性もある。本講座は、自らの研究成果を元に、中国経済の最新動向を説明した上で、今後の日中経済関係について展望する。