新聞掲載情報について(矢嶋敏朗准教授)

標記のことについて,日本経済新聞2020年6月12日の5面(全国版)の識者コメントを掲載する「複眼」面に本学部矢嶋敏朗准教授のコメントが掲載されました。他に日本旅行業協会回会長田川博己氏等のコメントが掲載されております。

コメントポイント要約は以下の通りとなります。

新型コロナウイルスの流行は、ツーリズム業界にとって、100年で最大の危機。日本の観光振興は抜本的な見直しを迫られる。スタート地点に戻りゼロベースで考える必要がある。

コロナ以前から、日本の旅行者数の伸びは頭打ち。今後の観光は安さを競う従来手法ではなく、その地域らしさやラグジュアリー感等を大切にする質重視に変わる。政府の支援も単なるばらまきによる集客拡大は望ましくない。魅力的な滞在コンテンツづくりが必要。

縦割り行政の弊害も大きい。地域の中心駅で、近隣自治体の情報を提供していないことが多い。同じ地域でも別会社のバスには乗継が不便といった問題もある。今回の危機は柔軟な対応を検討するいい機会。例えば、バス、鉄道、航空の運賃を一本化してはどうか。また、官庁、旅館や旅行会社などの事業者、観光地経営組織、住民で地域をどうしたいのかビジョンを共有する機会を持つべき。

大学のある三島市は本来、箱根・伊豆・富士観光のハブになるべき。がん治療で有名な県立病院や、トヨタ自動車がつくる自動運転などの実験都市「ウーブン・シティ」も近い。東京からは「ひかり」なら約40分。リモートワークの拠点にも便利で、新時代のツーリズムの可能性が無限。

大学が果たす役割も大きい。観光、地域、交通、IT、医療など領域を超えた共同研究を立ち上げ企業から人的・経済的な協力を募ってはどうか。官民連携や製造業など観光とは距離のあった業界との関係構築のために、研究者も貢献できる。